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NRW州ベンチャー 対コロナ表面皮膜ワイプコーティング新開発

NRW州に拠点を構えるベンチャー企業、it Coating社とBetterplace.com社が、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などの細菌に加え、インフルエンザやコロナなどのウイルスを死滅させるワイプコーティングを新開発。この製品開発は、EUのInterreg 独蘭プログラム 「ROCKET」枠内のイノベーションプロジェクト 「抗菌素材」で進められいる。なお、すでにドイツ連邦労働安全衛生総合研究所から認可を得た。

「CoV-2は物体の表面上で最大9日間活性を維持すると考えられている。人は無意識に1時間で23回顔を触る。即ち、9日間での接触回数は3300回以上におよぶ計算になる。今回紹介するワイプコーティングは、エンベロープに包まれたウイルス(2015年のインフルエンザウイルスをモデルとして検証済み)、およびMRSAを死滅させる。布で拭き取り掃除をするように、ワイプコーティングを表面に塗布すると、効果は最長3年間継続し、約2時間でウイルスは死滅する。表面にコーティングすることで、感染の可能性のある接触が3300回から46回に、つまり約1〜2%に減少することになる」と、ROCKETプログラムの「抗菌素材」イノベーションプロジェクトリーダー、 グレゴール・ルーテ教授は発表した。

ウイルスおよび(多剤耐性)菌から防護することがいかに大切かは、新型コロナウイルスの世界的流行が如実に示している。特に、病院や介護施設、そして他の公共施設など、衛生管理が重要な場所においてはなおさらである。コロナウイルスやMRSAなどの病原体はあらゆる表面に存在するため、表面を触ることで感染が拡がり、これが人の健康と生命にとって大きな脅威になっている。したがって、人が接触する物体表面を定期的に消毒する必要があるが、その表面に新たな接触があれば、表面はたちまち汚染され、消毒効果は持続しない。これに対し、今回新しく開発されたワイプコーティングは殺ウイルス作用と殺菌効果を持つため、清掃と消毒の後も長期間に渡り表面を保護する。

開発されたコーティング剤は一回塗布するだけで、表面に薄く透明な、非多孔性の硬質フィルムを形成。なお、フィルムは3つの保護機能を持つ。1つは、気密性のあるラッカーコーティングにより、インフルエンザやコロナウイルス科などのエンベロープを持つウイルスが侵入・拡散するのを防ぐ。2つ目に、ラッカーの特殊表面張力により、親水性のウイルスエンベロープが表面に全く付着できない、あるいは付着しにくいようにする。3つ目は、コーティング中の生物活性物質がウイルスのエンベロープを攻撃する。これにより、ウイルスのエンベロープが多孔質になり、ウイルスは死滅し、感染リスクが大幅に減少。ワイプコーティングを使用することで、エンベロープを持つすべてのウイルスの99%が死滅するとのことだ。

コーティングすることで、原則として、手で触れるすべての滑らかな表面に皮膜が形成されるため、多様な応用分野が考えられる。例えば、医療現場、公共交通機関、小売店、フィットネススタジオ、教育機関、レストラン、さらには一般世帯(ドアノブ、窓ハンドル、戸棚の扉や引き出しの取手など)だ。この製品はまずは感染リスクの高い病院や介護施設などに納品され、その後、企業や一般家庭にも提供される予定だ。一度皮膜が形成されると、その後表面を清掃や消毒しても、皮膜は安定性を保つ。また日光や雨などの気象条件にも影響されない。表面の機械的および化学的ストレスにもよるが、コーティング効果は最長3年持続する。(その後は再度コーティングする必要有り)

HIVウイルス、SARS関連コロナウイルス、インフルエンザウイルス、エボラウイルスなど、人類が初めて遭遇するウイルスはすべてエンベロープに包まれている。このウイルスエンベロープは、ウイルスの細胞への侵入、気象条件や消毒剤に対する耐性、ならびにウイルス表面の変化の可能性において非常に重要な役割を果たす。エンベロープがあることで、包まれたウイルスは宿主の免疫システムを弱体化させることも、また新しい宿主に適応することもできる。エンベロープを持つウイルスは、細菌のように、表面をエタノールで消毒することで簡単に破壊される。しかし、エタノール消毒は持続的な効果を持たない。そのため常に消毒を繰り返す必要がある。これに対し、殺生物剤はウイルスのエンベロープを直接攻撃するため、継続的な感染連鎖の断ち切りにより効果的だ。

公式ホームページ   公式ホームページ 写真コピーライト it Coating GmbH

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