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縦横に動くエレベーター 独ティッセンクルップが開発

左右にも移動できる次世代エレベーターが実現化した。1854年に上下に移動するエレベーターが初めて登場して以来の、実に160年来の画期的エポックメイキングだ。開発したのは、ドイツNRW州エッセンに本拠地を置く鉄鋼・エンジニアリング大手のティッセンクルップ社

 

この左右・上下に移動するエレベーターは「MULTI(マルチ)」と名付けられ、この度ベルリンに建設される高層ビル「イーストサイドタワー・ベルリン」に初めて導入されることが公表された。「MULTI(マルチ)」には、ケーブルがない。ケーブルは人を乗せる箱(キャビン)を上から吊るし、エレベーターの上下への移動を司ってきた大事な構成要素だ。これに変わって「MULTI(マルチ)」の移動を支えるのはリニアモーター。壁に取り付けられたガイドに沿ってリニアモーターによって縦横に動く仕組みだ。

次世代エレベーターの登場によって、ビルの建築デザインは劇的に変わってくると推測される。殊に高層ビルほど従来型のエレベーターでは、設置のための占有面積が大きかったことから、シャフト自体が小さい「MULTI」の高層ビルへの導入増加によって、新たなビルコンセプトが必要になってくるだろう。

エレベーター開発はその高速度を競うのではなく、新たなディメンションに突入した。

参考資料 (「MULTI」紹介動画有り) 日刊工業新聞 (2017.6.25)