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ドイツNRW州の経済成長 全独の平均を上回る 

ライン・ヴェストファーレン経済研究所(RWI)の発表によればNRW州の経済成長は2017年、2.4%に達した。 ドイツ全国平均よりも0.2ポイント高い数値で。アンドレアス・ピンクヴァート NRW州経済大臣はこの数値に満足との見解を表明した

今回の成長率を見ると、ピンクヴァート経済大臣(2017年6月に就任)が実行している経済対策が成長ポテンシャルを刺激したと捉えることもできる。ただ専門家はNRW州の経済成長の背景には世界の好景気があると次のように述べている。「2017年、世界経済は大きく回復し、ユーロ圏の経済も著しい発展を遂げた。とりわけドイツの対外貿易がマクロ経済の拡大に大きく貢献した」。

NRW州では法人向けサービス業が平均以上の伸びを見せ、経済成長に大きく貢献した。NRW州のサービス業では約700万人が従事しており、これはNRW州の雇用全体の4分の3以上の割合に匹敵する。サービス業は過去25年の間に250万以上の雇用を新規に創出している。

RWIは経済成長により失業率の低下がもたらされ、失業率は2016年の7.7%および2017年の7.4%から7.1%にまで引き下がると予測している。またNRW州ではドイツ平均と比較するとさらなる雇用の改善が期待できる可能性があるとも言及している。さらにRWIは民間企業による研究開発費への追加投資の可能性が大きいと報告している。

ピンクヴァート経済大臣は、持続可能な高成長を実現したいとし、そのためには産業のさらなる近代化と活性化、デジタルネットワークの改善、そして交通ネットワークとインフラの整備などの対策を講じ、NRW州のモビリティを促進したい意向だ。 ただしこの目的の実現にはエコノミストのアクセル・ザイデル氏(コンサルタント会社Prognos社)が強調しているように、高度に発展したインフラおよび教育が不可欠となる。加えて不要な官僚主義を撤廃し、許認可手続きを加速する対策も必要とされている。

NRW州の金属産業経営者団体のアルント・キルヒホフ会長は、「景気が改善しつつある今の動向は我々を鼓舞してくれる。NRW州には投資環境をさらに改善するだけの大きな可能性とチャンスが存在する。」と語っている。

 NRW州はドイツ最大の国内総生産を産出し、最も力強い経済力を誇っている。さらに大学、企業、ベンチャーおよび中堅企業の間の産学連携を促進するという戦略を、ガレルト・デューン前経済大臣(SPD)から現行のピンクヴァルト経済大臣が引き継いで実施している。こうして、NRW州は今の上向く景気を梃子に、さらなる改善が期待できる状況にある。

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