スーパーコンピュータ「CLAIX」の導入で、ドイツ連邦政府とNRW州政府は各々約2200万ユーロの資金を提供した。 「CLAIX」はフランス語のアーヘンの表記Aix-la-Chapelleをもじったもの。CLAIX-2018の導入で、アーヘン工科大学は国内トップクラスの高速コンピュータを備えることとなった。このスーパーコンピュータはNEC製だ。
約1100のコンピュートノードで構成されるCLAIXは、昨年(2018年)11月、アーヘン工科大学ITセンターに新築されたコンピューターホールに設置され、本年1月にはさらに221のノードを追加。教育現場や小規模研究プロジェクトに使用される予定である。各コンピュートノードには48のコアと192ギガバイトのメモリが装備されており、TOP500ベンチマーク(HPLベンチマークによるコンピュータ性能のランキング)では、2ペタフロップスの処理能力を達成。こうしてアーヘン工科大学はスーパーコンピュータの世界トップ500の92位にランクインした。
「今般、ドイツの大学としてトップクラスのコンピュータを装備することができた。これにより、”高性能コンピュータを駆使したコンピュータシミュレーション”という重要課題に対応できる」と、アーヘン工科大学のウルリッヒ・リューディガー学長は述べた。
なお、このスーパーコンピュータは気候変動保護にも対応している。CLAIXは”自然冷却“されるのだ。つまり、コンピュータ熱は冷却水を介しほぼ完全に取り除かれるため、コンピュータルームの空冷装置の稼働を90%も削減可能だ。
出典 写真 Peter Winandy