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ドイツ連邦政府がNRW州の水素イノベーションを助成 

ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、NRW州における水素イノベーション移転プロジェクトに、今後9年間で約1600万ユーロの助成を行うことを決定した。

同省は助成プログラム「T!スペース - 地域の未来のためのトランスファースペース(T!Raum - TransferRäume für die Zukunft von Regionen)」の一環として、ドイツ全国100件の応募の中から12件のプロジェクトを選定し、支援する。この助成プログラムの目的は、総合大学、単科大学および研究機関の活動を通じて、長期的に先進的なイノベーションを促進することにある。 

NRW州からは、ヴェストファーレン応用科学大学、フラウンホーファー・エネルギーインフラストラクチャー・地熱システム研究所(IEG)、並びに地域パートナーからなるコンソーシアムのプロジェクトが採択された。 

ヴェストファーレン応用科学大学は、すでに20年以上にわたって水素技術分野の研究を行っている。そして今後、この研究分野をさらに拡大していく計画にあり、学位プログラム「水素・エネルギープロセス工学」の新規開設を現在計画中だ。 

フラウンホーファー・エネルギーインフラストラクチャー・地熱システム研究所(IEG)は、フラウンホーファー研究機構が運営する産業用水素研究分野の中核研究機関のひとつで、同研究所では、水素の輸送インフラと貯蔵を主要テーマとして研究している。 助成される今回のNRW州プロジェクトでは、水素研究から生まれたイノベーションを、産業構造転換に直面する地域企業のニーズに合わせ応用することに重きを置いている。このようなイノベーションの移転により、経済成長を促し、新たな雇用を創出し、エネルギー転換に貢献することが目的だ。

ヴェストファーレン応用科学大学の研究・移転担当副学長兼ヴェストファーレン・エネルギー研究所のミヒャエル・ブロードマン所長は、「今回の助成により、水素の研究成果を共同研究機関と共に地域企業に提供し、地域の持続可能な発展に活用できる機会を得ることができた」と抱負を述べた。

また、フラウンホーファーIEG研究所のロルフ・ブラッケ所長は「水素は、産業プロセスで必要な高温の熱源としても利用可能。そして余剰再生可能エネルギーを水素に変換して貯蔵し、電源として利用することもできる。そのため、水素は将来のエネルギーミックスで重要な役割を担う。この未来技術を、地域の強力なパートナーと共に応用していくことを楽しみにしている」とプロジェクト採択に喜びを表した。 

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