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NRW州ギュータースロー郡がロックダウン 6月30日まで

<2020年6月23日>NRW州政府発表

NRW州ギュータースロー郡にある大型食肉処理場での大規模な新型コロナ感染を受け、NRW州政府は6月23日より30日まで、ギュータースロー郡およびヴァーレンドルフ郡をロックダウンすることを決定。これにより、接触できるのは2人まで、あるいは生計を同一とする家族内での接触に限定される。また、美術・博物館、映画館、フィットネス施設、屋内プール、バーは月末まで閉鎖されることとなった。なお、大規模食肉処理場の従業員約7000名は既に先週から隔離され、操業を停止している。この処置に伴い、発表された6月18日付けのNRW州農業省からの発表を下記に掲載する。

<2020年6月18日>NRW州環境・農業・自然・消費者保護省発表

NRW州農業省は、ギュータースロー郡にある大規模食肉処理場が従業員の新型コロナ感染により閉鎖されたことについてコメント。同省次官Dr.ハインリヒ・ボッターマンは「ドイツ最大規模の食肉処理場が業務停止になったことで、当然、食料の供給網の通常の流れが一時的に停滞する。しかし、品不足に陥る心配はない。」と、食肉の安全供給が制約される心配はないとの見解を述べた。

最優先すべきは、集団感染の封じ込めと従業員の健康を守ること。ボッターマン次官は「それと同時に、今般の爆発的な感染拡大の原因を究明し、適切な封じ込め対策を講じる必要がある」とした。また更に、この食肉処理場の食肉供給先は広範囲であるため、従業員が隔離措置後に繰り返し陰性判定された後は、可能な限り早急に食肉処理場を再開したいと付け加えた。

更に同次官は「この食肉処理場運営会社、そして家畜を供給している農場は、食肉処理を手がける他の処理場を探す必要が出てくる。家畜は通常の肥育期間を超えても一定期間は引き続き農場で飼育できるが、食肉加工の停止期間が長引く場合には、農場での家畜数が増加し、動物保護の観点から悪影響を及ぼす可能性があるからだ。」と続けた。

またNRW州農業省は、食品、特に肉製品を介した新型コロナウイルス感染の可能性を示す根拠は現在のところないと説明している。ドイツ連邦リスク評価研究所はこれまで、食品が感染経路となった科学的知見の報告はないと述べている。

また同省は、食肉処理業界がコロナ感染拡大リスク低減のために、更なる手段と予防策を考案し、業界内で広く実施していくことを求めた。この点、ドイツ連邦政府はすでにひとつの措置を発表し、2021年1月1日から、大規模な食肉処理場で解体処理作業に就くのは、食肉処理事業者が直接雇用する従業員のみに限定される、とした。
 
NRW州農業省次官ボッターマンは、食肉処理業界が抱える現在の問題は、畜産業の今後の在り方と密接に関係付けて検討することが不可欠、と見解を示した。次官は「NRW州では、持続可能な畜産業を目指すことが、将来の道につながると考えている。この持続可能な戦略は、農業から食卓に至るまで全プロセスで考慮、実行されなければならない。最終目標は、環境・動物保護の基準に準拠し、適正価格で生産され、安全で高品質の食品を供給すること。」と述べた。

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