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独化学大手エボニック社 ドイツで自社最大規模の投資

NRW州マール市で新たなポリアミド12製造施設の建設に4億ユーロ超

2019年9月18日、スペシャリティケミカル企業エボニック社の最大投資プロジェクトの建設が正式にスタートした。NRW州ラシェット首相とエボニックインダストリーズ社のクルマン最高経営責任者が最前列中央に並び、マール・ケミカルパークの中央に位置する建設現場では200名を超える顧客、従業員、および政界代表者と共に鍬入れ式を行い、プロジェクトのスタートを祝った。今般の投資でエボニックグループの世界最大規模生産拠点でのポリアミド12(PA 12)総生産能力は50%以上拡張する。既存のPA-12生産プラントに加えて、ポリマーおよび、その中間生成物の製造設備が増築される。稼働開始は2021年初頭の計画だ。

NRW州ラシェット首相は、起工式の祝辞で「エボニック社のようなスペシャリティケミカルのマーケットリーダーがここ北部ルール地方で最先端の生産施設に投資しているということは、NRW州がドイツの化学立地No.1であり、世界的な競争下で確固たる地位を確立している証。」と述べ、「シンガポールやその他の国は大胆な税制優遇対策を活用してこの生産施設の誘致を試みた。しかし、最終的に当地マールが4億ユーロ以上の投資拠点に選ばれた。化学とエネルギー関連企業の強力なネットワークが存在するのがその理由。ハイテク製品である樹脂は、未来を担う原料のひとつだ。」と補足した。

一方、クルマン氏は「ドイツで、当社にとって最大規模の投資となる製造設備を、ここマールに建設する。何故なら、革新的なスペシャリティケミカル製品を武器に今後も成長し続けたいからだ。当社は高性能ポリマーPA 12を3D印刷など世界中の戦略的成長マーケットに供給している。軽量で耐久性に優れた同樹脂は自動車業界の省資源化にも大きく貢献していることを申し添えたい」とし、エボニック社における新工場の重要性を強調した。

出典 写真:©Evonik Industries AG