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NRW州 it's OWL - スマートイノベーションと「隠れたチャンピオン」と協働 企業、研究、グローバルに高い実績

NRW州東部にはオストヴェストファーレン・リッペ(OWL)地域を始め、管区庁所在地のデトモルト市、およびビーレフェルト、ギュータースロー、パーダーボルン、ミンデンなどの都市が立地し、ドイツで最も勢いある経済地域圏のひとつに発展している。OWLには200万人以上が暮らし、約14万社の企業と13の大学が存在する。OWLは魅力溢れる生産拠点として、また中小・中堅企業の「隠れたチャンピオン」の発祥地として、ドイツ国内外から長年注目されてきた。2012年に最先端クラスター「it's OWL(インテリジェント・テクニカル・システム・オストヴェストファーレン・リッペ)」が設立されて以来、インダストリー4.0およびAIソリューションのイノベーション拠点であるOWLには国内外から関心が集まっている。

テクノロジーネットワーク「it's OWL」には200以上の企業と研究機関が参画している。ベッコフ・オートメーション、ベントラー、dSPACE、ハーティング、ミーレ、フェニックスコンタクト、シューコー、ワゴなどのグローバルマーケットリーダーとして活躍する中堅企業のノウハウがAI、自動化、労働4.0分野の最先端研究と結びついている。ちなみに、これら企業は日本にも支社を構えている。

この地域がドイツの主要なイノベーションドライバーの1つに発展しているという事実は、連邦経済省の最近の公募「エコシステムを駆動する人工知能(AI)」でも明確だ。全国130を超える応募グループの中で優勝を果たしたのが、最先端クラスター「it's OWL」の「AIマーケットプレイス」だった。「AIマーケットプレイス」プロジェクトは、OWL地域の20の研究機関と企業が共同で推進している。デジタル上の「AIマーケットプレイス」は、ネットワーキングの機会を提供すると同時に、特に中小企業向けのデータルームとして、またグローバル競争で企業を支援するAIソリューションモジュールとして機能している。

OWLの成功の鍵はなんといっても協働だ。大学の基礎研究と産業界のニーズをマッチングする上で、これほど成功している地域はドイツでも他に類をみない。中小企業は、助成プログラム「技術移転クーポン券」を活用し、大学との技術移転プロジェクトを通じてデジタル化に関与するという仕組みだ。産学連携の成功例にベーカリー業界向けの混練機「クロノス・デジタル(Kronos Digital)」がある。パーダーボルン・ハインツ・ニックスドルフ研究所、ビーレフェルト専門大学、およびWPケンパー社が共同開発した。2018年に「ドイツパン・菓子新聞ibaトロフィー」を受賞したこの「クロノス・デジタル」は、デジタル技術を駆使して、パン生地の状態を判断し、練り時間を決定することができる。

OWLがイノベーションを創造し、雇用を作り出す魅力的な拠点として今後も発展し続けるチャンスは大いにある。多くの中心地が地域内に点在する特性、同族経営の「隠れたチャンピオン」企業が多数存在すること、また成長する大学キャンパスを背景に、OWLではドイツの未来に貢献する持続可能なイノベーションを生み出す環境が作り出されている。

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