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ライプニッツ経済研究所(RWI) NRW州における原材料調査報告書を発表

世界市場では原材料の高騰と希少化が益々顕著になっている。NRW州経済省は主要一次・二次原材料の調達確保を目指し、2035年までの州内産業界における原材料供給に関する調査を委託実施した。報告書は資源不足下での循環型経済の重要性に光を当てる内容となっている。

調査を委託されたNRW州エッセン市のライプニッツ経済研究所(RWIは昨年末、原材料に関する調査報告書を公表した。NRW州政府は、これをベースに未来を見据えた持続可能な原材料戦略を策定する。

NRW州経済・デジタル化省のピンクヴァルト大臣は「新型コロナ感染拡大によって世界のサプライチェーンに深刻な混乱が生じた。また世界経済の回復に伴い、原材料や素材の価格が著しく高騰している。モノによっては調達不可能なものもあり、産業界は高まる需要に応えることが難しくなっている。ただし、それは新型コロナ感染拡大だけが起因しているわけではなく、原材料需要に大きな変化をもたらす根本的な変革が起きていることも要因だ。そしてまた、この変革に直面しているNRW州の基幹産業は市場動向に大きな影響を受けている。産業の維持と未来志向技術をしっかりと確立するため、未来を見据えた効果的な原材料政策が必須となる」と述べた。

コロナ・パンデミックにより金属材料が大きく上昇し始めた。NRW州産界にとって、金属格の上は、景や技革新に悪影を与えかねない負担要因だ

NRW州における基幹産業の今後の技術促進を考えたとき、非常に重要となる原材料のうち、20種類が高リスク、15種類が中リスクを孕んでいる。資源調達リスクの要因としては、今後の需要動向、金属産出国の地域集中化および政治情勢が挙げられる。調達リスクのある金属には、レアアースや電池原料の他、チタンや亜鉛も含まれる。

NRW州の基幹産業は、原材料の需要に影を与える革に直面している。よって、下記が課題となるだろう

  • 化学および金属産業はエネルギーのベースをグリーン水素へ転換
  • 自動車メーカーは電気駆動の積極導入へ
  • 電気・電子産業および機械メーカーは未来志向技術へ切り替え

一方、NRW州の非金属産業に目を投じると、同産業は輸出超過の状況にある。2020年にNRW州から輸出された「石」と「土」は3億ユーロ強に上り、これは、ドイツ全体での同品目輸出総額の25%に相当する。輸出の約半分は砂利と砂が占めており、主な輸出先はオランダとベルギーであった。

出典 調査報告書全ページ(ドイツ語)
写真クレジット:iStock-614983024