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3大学が新たにメンバーに 経済同盟ルールイニシアチブ

経済界は大学との協力に成果を期待。 ドイツ最大規模の経済同盟ルールイニシアチブが、企業や労働組合、教会に加え、新たに大学をメンバーに迎える。経済界は革新的なアイディアと人材確保を目指す

 

経済同盟ルールイニシアチブは1989年の設立で、E.ON社、ティッセンクルップ社、またドイツ鉄道など70社の会員企業を有し、この種の団体ではドイツ最大級の規模を誇る。目指すはルール地方の構造改革の推進だ。また、この企業イニシアチブにはエッセン主教区、プロテスタント教会ならびに鉱業・化学・エネルギー労働組合(IG BCE)も会員として参画している。しかし、大学が一校もメンバーに加わっていなかったことが同団体の弱点とも言えた。

ところがこの度、ルール大学ボーフム、ドルトムント工科大学とデュイスブルク=エッセン大学の3大学が加盟することとなったのだ。次期総会にて大学との協力協定が署名され、大学の各学長が直接、企業イニシアチブのメンバーとなる見込みである。

イニシアチブグループが計画するプロジェクトには、例えば若い起業家をサポートする3000万ユーロの「ルール地方スタートアップファンド」がある。財源は、イニシアチブの会員企業とNRW.BANKから捻出される。現在、大学からのスピンオフ関連の特出したアイデアが多数生まれていることが、この動きの背景にある。企業イニシアチブの調整役を務めるベルント・トニエス氏は、同プロジェクトを支援し、学生たちに「良いアイデアから良い製品が生まれる」ことを伝えていきたいと述べている。

さらにルール地域の大学を卒業しても才能ある若者の多くが他の都市に流出してしまうという問題もある。これに歯止めをかけなければならない。大学と協力することで、将来の幹部となる学生達をこのルール地域に留めておくチャンスが高まると期待されている。この他、企業イニシアチブは大学と共に講演セミナー、アイデア・ラボや実践的な対話フォーラムなど具体的なプロジェクトも予定している。

参考資料